Kyushu National Museum Love

設立趣意書

「九州国立博物館を愛する会」設立趣意書

九州国立博物館を愛する会
代表幹事 前田和美

私たちのふるさと、つくしの地は、大宰府政庁・水城・大野城跡等の国の特別史跡を始め国宝級の文化財が多数点在しています。時代を遡れば、大陸の文化の窓口としてこの地から日本全国へと広がり、遣唐使もこの筑紫・大宰府から出立し、まさしくアジアの文明のクロスロードとして存在していました。そんな環境の中、昭和63年に(社)つくし青年会議所により設立された「九州アジア国立博物館を誘致する会」は、太宰府市のみならず筑紫地区全体を網羅し、地域や諸団体との連携を深められ、会長を始めとする会員の永年にわたるご尽力の結果、誘致活動における市民運動の代名詞ともなり、誘致実現という当初の目的を完遂しました。この偉業は周知の事実であります。

この運動展開の過程で「誘致する会」から「支援する会」へと名称変更されただけでなく、誘致を中心とした市民運動から、国博を通じた「生涯学習」「社会運動」という、新たな存在要素を見いだし成熟発展してきた事は、「支援する会」が名実共にその目的を遂げたばかりでなく、今後の我が国の命題でもある、「持続可能な循環型社会」の要素、「生き甲斐・やり甲斐」を代償とするボランティア、「市民としての価値ある精神性」をも育むことになったと確信する次第です。これらは偏に、支援する会の先見性あふれた継続的な努力の賜であると、重ねて敬意を表する次第です。

しかしながら、解散を機に今までの活動や成果をこのまま終息として見送る事は、地域社会における価値ある芽を摘むことになり、市民に開かれた生きている博物館を実現し、併せて、まちづくり・ひとづくりに活かしていく為には、新たな目的を持つ、新たな市民団体が必要であるとの結論に到りました。 そこで、この支援する会の意志を継承し、価値ある活動を継続していく為に、従来通り、利害関係や行政の枠にとらわれない新団体「九州国立博物館を愛する会」の設立を、声高らかに、ここに宣言する次第です。

九州国立博物館開館後の現状は、予測以上の来館者にも恵まれ、活況を呈し、いかにも順風満帆のスタートを切っております。しかし、今後より一層、地域社会との連携や多様な市民ニーズに応え、地域社会と共に継続的な発展を遂げていく為に、市民によるさらなる支援や関わり・地域文化の醸成が必要である事は言うまでもありません。この一翼を大きく担える団体として、何卒、本主旨をご理解賜り、引き続き、本会に対するご支援とご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

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